第112回「移動 産学官交流 」 講演会・交流会 報告 


 

主催:静岡市清水産業・情報プラザ(指定管理者: 静岡商工会議所)

共催:新産業開発振興機構  静岡県農業高等学校校長会                                                                          

静岡農業高校の協力で、移動産学官交流講演会として静岡県立富岳館高等学校の発表、株式会社リバネス、静岡大学農学部

の講演があった。

 

開催にあたり、静岡県立静岡農業高等学校竹川暢昭校長より挨拶を頂きました。



まず初めに静岡県立富岳館高等学校 キノコ班による『 植物成長調節物資を活用した土地改良資材の開発 』と題して発表をして頂きました。キノコから抽出される植物成長調節物質「AOH」を活用し、東日本大震災で津波により破壊された場所の緑化活動を行っている。キノコから抽出した「AOH」が塩、乾燥ストレスに強いことを検証し、製紙廃材を利用した炭化ペーパースラッジを開発、「AOH」を徐々に放出するチップにより東北沿岸の緑化を実施して成長効果を確認した。モンゴルに行き砂漠でも利用可能であることを検証。塩害、乾燥に強いことも実証できた。富士宮から被災地へ、被災地からアジアへ、アジアから海外へ、海外から富士宮へわたしたちのエコの輪が広がっている。

1)被災地での緑化エコ活動を実施、2)海外NPOなどと連携してエコ活動を実施、3)地元富士宮で環境保全の情報を発信してきた。今後は、1)青森や被災地での活動を広げる、2)収量アップを本格化する、3)アジアなど海外でグローバルな展開を実現し、地方創生を目指す。

 

 

講演1では株式会社リバネス 教育開発事業部 部長 吉田 拓実氏による『 研究者が集まったリバネスによる「科学技術の発展と地球貢献を実現する」仕掛けづくり 』と題したテーマで講演していただきました。リバネスは「科学技術の発展と地球貢献を実現する」を理念に「サイエンスとテクノロジーをわかりやすく伝える」技術集団。2002年に理工系大学生15名で設立したベンチャー企業。当時子どもの理系離れ、ポスドク問題が課題。出前実験教室の実施、科学雑誌「someone」の発行、希望する学校に無料提供。中高生・先生の研究活動を大学・企業で応援する教育応援プロジェクト、若手人材の研究キャリアを大学・企業で支援する人材応援プロジェクト、研究者の研究・開発技術移転を企業と加速する研究応援プロジェクト、大企業の新規事業をベンチャー・大学と創出する創業応援プロジェクトが主流。日本を代表する大手企業の支援を得て運営している。「TECH PLANTER」大学、企業、VC、町工場が連携しシーズを育てるプログラムを実施。風力発電、食肉培養等数多く手掛けている。国内6地域、海外3地域で実施、今後、静岡、アジアでも計画中。これからの仕事は組織として動く(ことに仕える)のではなく、個人として動く(ことを仕掛ける)。リバネスが継続していることは「QuestionとPassion」。PDCAではイノベーションは起こせない→QPMI(Question→Passion→Mission→Innovation)サイクルで新たな価値を創造する。メンバー主体の70名で世界で200以上のプロジェクトを実施している。又、社外コラボレーション型プロジェクトも実施。リバネスが行う事業は「知識製造業」自ら知識を集め、自ら新しい仕組み・知を生み出し、自ら実装する。→「是非一緒に、課題解決に挑戦しましょう」

 

 

講演2では静岡大学 農学部 生物資源科学科 准教授 富田 涼都氏による『 自然にかかわる「術」の継承 -自然の「恵」を持続的にするために 』と題した講演をして頂きました。環境社会学を専門に研究している富田先生、「どうしたら自然の恵みを持続的に受け続けられるか?」について講演する。自然があることと自然の恵みがあることは同じではない。技術、技能、文化という「術(すべ)」とその担い手がいることで「恵み」が受けられる。マグロを例として「自然環境→技術・技能(術)→恵み」があり、自然を喪えば恵みも喪われる。又、「術」を喪っても恵みは喪われる。自然だけではなく術も恵みを受けるには重要な要素となる。「術」の記録や継承に在来作物研究が結びつく。在来作物は定義が様々。山形では1)ある地域で世代を超えて栽培されている、2)栽培者自ら種とり、栄養繁殖を行っている、3)特定の料理や用途に用いられる としている。静岡には折戸ナス、そば、もち米、ラッキョウ等50種類ほど確認されている。在来作物はその土地の気候風土耕地の環境、栽培技術、流通、食文化、担い手の想い・知恵などが背景にある。その恵みを得るには「術」の存在があり、「在来作物の継承」には「術」を後世にどうするかが課題となる。

 

 

講演会後、1階会議室にて交流会を実施。静岡農業高校食品科学部の生徒による料理を堪能しました。

 

休館日のお知らせ
★6月17日(日) ★7月15日(日)・16日(月・祝)

セミナー&イベント

  • 4/5F:静岡商工会議所
  • 6F:新産業開発振興機構