入居者インタビュー

今回の入居者さん 

入居者の画像
事業名
(一社)Shimizu Football Academy  *H30年7月末で転出
代表者名
興津 大三さん
自己紹介
淡路島出身です。サッカー修行のため、15歳の時に単身清水へ来て、清水市立商業高校(現:清水桜ヶ丘高校)から筑波大学に進学しました。
卒業後はJリーグの清水エスパルス、セレッソ大阪でプレーをし、セカンドキャリアとして、清水エスパルスのフロントに12年お世話になりました。多くの失敗もしながら経験を積み重ね、キャリアの再生期に自分がどう仕事をするかを考えました。その後、アーセナルサッカースクール市川のゼネラルマネージャーを経て、2016年に起業しました。
人の下について指示通りに仕事をするよりも、自分の経験値を活かして、より良い結果や環境を実現するために、自分で発案、発信することが得意です。

今の仕事を始めたきっかけは何でしょうか?

私の社会人人生はサッカー選手としてスタートしました。そして、わずか4年で選手生活を終えたので、セカンドキャリアはかなり慎重に選択しなければと思っていました。
もちろんJリーグという組織の中で仕事ができるのは幸せなことでもあるのですが、そのチームや組織のカラーに染まってしまうのではなく、最終的には自分の思いを反映させたクラブを持ちたいという思いが強くありました。
自分の事業として、サッカークラブで定年退職のない職場環境を作りたいと思ったのです。理想は、私や被雇用者の体が続く限り仕事ができる環境です。 現役引退後、清水エスパルスで経営のノウハウを学ばせてもらったおかげで、今があります。

事業内容を教えてください

事業内容写真事業内容画像2(一社)Shimizu Football Academyは、清水で小学生のサッカースクールを、島田で小学生のサッカースクールと中学生のジュニアユースチームを運営しています。出身地の南あわじ市を拠点にした(一社)Awaji Sports Academyでは、小学生を対象としたサッカースクール、サッカーチームと、陸上教室を運営しています。
私個人として、DAZN(ダ・ゾーン)で配信されるJリーグ中継で、清水エスパルスとジュビロ磐田のゲームを中心に解説を、また、「JFAこころのプロジェクト」の夢先生として、月に1回子どもたちに夢を持つことの大切さを伝える「ユメセン」の授業なども担当しています。
その他、奈良県にあるスクデットFC、ボスコヴィラサッカーアカデミーのアドバイザー、島田樟誠高等学校サッカー部のテクニカルアドバイザーなども務めています。

 

事業を通して実現したいこと、地域に伝えたいことはなんですか?

伝えたいこと画像やはり、Shimizu Football Academyから、いずれJリーガーや世界で活躍する選手を輩出することです。
一方で、今、こんな活動を頑張ってやっている姿を見せることは、単身清水商業高校にやってきた当時の私のことを、温かく見守って、たくさん応援してくださった清水の人たちに対する恩返しでもあると考えています。
あくまでも事業ではありますが、一般社団法人としたのは、利益だけを追求するのではなく、地域に愛される企業に成長させたいという思いが強いからです。

プラザに入居されたきっかけは?

(一社)Shimizu Football Academyを立ち上げる前に、出身地の淡路島で、先に(一社)Awaji Sports Academyを立ち上げました。その際に相談したのが、当時ここに入居していた税理士さんでした。打合せのために何度も足を運んでいたので、中の様子もある程度わかっていました。共有施設のサロンや小会議室を使わせてもらい、こうした施設が身近にあることは、起業や独立を考える市民にとって心強いなと思いました。
そして、清水でも法人を立ち上げる時に、その税理士さんにプラザへの入居も相談、紹介していただきました。
事務所費などの初期投資費用が抑えられるので、起業の際に負担が少なく、着実に、円滑に事業をスタートできる環境が整っていると思います。同じように起業したての仲間との繋がりもできるので、創業者支援という点では、すごくいい仕組みです。

 

一日のお仕事の流れはどんな感じですか?

8時半頃にはオフィスに来ます。たいてい午前中にメールチェックやスクール入会申し込みの書類の処理、経理処理などの事務を済ませます。アシスタントにおまかせする時もあるのですが、基本的には午前中から13時か14時頃までのオフィスにいる間は、どんなに忙しくても自分で作業をします。そのあと、スクールや指導に出かけていきます。その日によって作業内容は変わりますが、請求書の発行、入金チェックもやります。誰かに任せることもできるのですが、自分が立ち上げた組織として、まずは自分で全てを把握しておくというのが私のスタンスです。
毎週火・水曜日は、アドバイザーとして奈良のボスコヴィラサッカーアカデミーに指導に行きます。
土日や夜間にデスクワークに立ち寄ることもあるので、24時間入退室できるこのオフィスはとても便利ですね。

 

今後の展望を教えてください

具体的には模索中です。イメージはあるけれど、具体化するのはお客さんの“温度”、つまり需要を見極めることが大事だと考えています。
私は感覚で突っ走るタイプなので、今は会社経営という視点に立って、敢えて慎重になっています。法人化することで、意識がかなり変わりました。やりたいと思うことがあっても、そこで足踏みをして、現状分析を念入りにしている状態です。
Jリーグの解説などでメディアに出ることで、私自身のブランドイメージをしっかりと確立して、他のスクールと差別化ができるよう意識して活動しています。その上で、企業の顔となるHPもしっかりと作り、顧客や支援者へ安心感を伝えていくよう努力していきます。
また、顧客満足度を上げることで、スクール生も増えていくと思っています。今の親御さんは、子どもに勉強とスポーツの両立を求めていると感じるので、テスト期間中、サッカースクールで勉強の時間も設けるなど、サッカーだけに偏らない配慮もしています。
長期の展望では、60歳までは事業拡大を図っていきたいと考えています。これまでに自分が足跡を残してきた土地に、フランチャイズというかたちで拠点を増やしたいですね。
短期的には、現状のマーケットを分析しながら戦略を練っているところです。 第三のスクール拠点をどこに作るのがいいか。スクールを増やすために、どう指導者の育成をするか。サッカーだけでなく陸上なども取り入れた総合型スポーツクラブにするのか、サッカーカフェやショップなどを併設したコミュニティとして整備するのか。状況を見極めながら、様々な選択肢を視野に入れて、多角経営に向けての調査も進めています。
そうしたことも考えると、ここに入居することで、次のステップに向けた準備も、入居期間の3年という時間をフルに使えば、5年後という中期計画までも練られる猶予があるので、ありがたいです。

お気に入りの書籍

「孫子の兵法書 13扁」
書籍としてはいろいろ出版されているので、指導者、教育者、経営者は、一度は読んだことがあるのではないかと思います。
私は経営を意識してから読みました。スポーツ視点で書かれた本を読んだのですが、私としては、あくまでも経営的な観点で捉え、実践しています。勝負に出る時には、勝負に勝つための13の条件を常に意識しています。

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