自分のペースでデスクワークを基本とした仕事が出来ればと思っていました。司法書士試験に合格すると、新人研修があります。研修後、最初は司法書士事務所に勤務したかったのですが、諸事情により勤めることが無理な状況で悩んでいたら、研修先の先生が、「法律はすぐに変わる、間が空くと仕事が出来なくなる。開業しなさい。大変だと思うけど、せっかく取った資格を生かしなさい」とおっしゃられました。独立開業は最終目標だったのですが、先生の言葉を受け最初から開業することにしました。
不動産登記・商業登記に関する申請代理、裁判所に提出する書類の作成・提出など司法書士が係る仕事全般です。成年後見の仕事も受けています。不動産登記には、相続登記が含まれます。それに付随して相続関連の仕事も行います。
個人の方からの依頼です。成年後見に関しては地区の包括センターからのものもありますが、個人の方とのお仕事になります。昨年は独立したてで、知り合いが仕事を依頼してくれました。現在は司法書士会の相談を通しての依頼や、電話等での依頼が来るようになりました。
新人研修の折、研修担当の先生が開業当時静岡ペガサート内にある静岡市産学交流センターB-nestに入居されていて、その時の話を伺いました。そして、清水区なら産業・情報プラザがあると思ったのがきっかけです。研修は土曜日で翌日は日曜日のためお休みでしたので、話を聞いた翌々日に、すぐにプラザに説明を聞きに行きました。独立開業時に利用される士業の方は多く、現在も3士業、6名います。ちょっと相談したり、情報交換したりもできるので心強いです。 事務所開設の初期費用が抑えられるということ以外にも、警備さんが常駐していてセキュリティがしっかりしている、駐車場があり、官公庁が近いなど、施設的にも便利で安心です。
10時に事務所に来て司法書士会の情報ホームページやメールチェックをして、重要な連絡事項の有無を確認します。その後仕事に取り掛かりますが、業務内容はその日ごとに異なります。区役所や法務局に出向いて書類を揃えたり、クライアント先に出向いたり、知識を得るための資料を探したりしています。デスクワークの仕事と思っていたのですが、意外と外出が多いです。
開業1年目は、司法書士の仕事の全体像を把握するために過ごしました。2年目の現在は、具体的な仕事の取り組みを模索しています。3年目は事務所の具体的な立地や事務所の経営のスタイルを見据えてプラザ退去後の転居準備期間にしようと考えています。 本質的には社会の変化に対応できる司法書士になれたらと思います。かつての大家族での暮らしから核家族が当たり前になっている現在、少子高齢化が急速に進んでいます。これから相続人がいない人が多く存在することになります。独身で兄弟がいない場合、親が亡くなると相続人がいません。兄弟がいても、兄弟に子供がいないと相続人がいなくなる確率が高くなります。相続人がいないということは権利を受け継ぐ人がいないということです。亡くなった後の支払い、葬儀、物の始末、友人・知人に頼んでも法律的には相続人しかできないことがほとんどです。遺言書・死後事務委託など事前に対応する必要があります。でも、そういう事を知っている人はどのくらいいるでしょうか。そういう事の周知も必要だと思います。変わっていく社会の中で、安心して生活を送ることが出来るように働きかけていきたいです。
現在読む書籍は、仕事関連のものが多いです。時間が出来たら司馬遼太郎を読みたいですね。