第152回「 移動産学官交流 」講演会
(静岡理工科大学)報告
今年度3回目の産学官交流講演会は静岡理工科大学にご協力をいただき、移動産学官交流講演会として静岡理工科大学静岡駅前キャンパスにて、木村雅和学長による『静岡理工科大学が目指すもの』の講演があった。講演後、静岡駅前キャンパスの施設見学、名刺交換会を実施した。
『 静岡理工科大学が目指すもの 』
静岡理工科大学 学長 木村 雅和 氏
木村学長は旧清水市生まれで、静岡大学卒業後、東北大学大学院にて工学博士となり静岡大学の教授、理事を経て、2022年に静岡理工科大学学長に就任。研究内容としては半導体結晶成長、半導体デバイスデザイン、産学連携の研究がある。静岡理工科大学の概要、特色、魅力の話があった。静岡県唯一の理工系総合大学で、工学、理学、情報学があり、工学には建築学科(県内唯一)がある。研究力を通して「専門力」「人間力」を形成。研究費、企業・団体との研究件数は年々伸びている。民間企業との共同研究に伴う研究費は全国24位とのこと。研究者数は少ないが工科系大学の中でも共同・受託研究費、寄附金・寄付講座はトップクラスである。魅力として、少人数教育、活気ある学生プロジェクト、自由に使える充実した施設・設備があり、就職実績は99%。大学院進学実績は13%で工科系大学では金沢工業大学に続いて2位となっている。学生生活では、自動車部がEV部門で1位を奪還する目標を立て、鳥人間コンテストへの参加、まちSCAN、大学内メタバース・VR空間による大学見学ツアーの実施、中小製造業者の社内WEBシステム開発多言語化、学習度の見える化などで10社が導入予定となっている。新たな取り組みとして、静岡大学との包括連携協定による「教育」「研究」「地域貢献」「学生・教職員の交流」を目指す。又、アントレプレナーシップの取り組みも盛んに実施している。
2040年までに18歳の人口が27%減少するという時代になる状況の中、生き残りをの戦略として、研究者の研究には「人のやっていないことをやる。まず、高価な装置やお金を使わないで試してみる。流行りものを追いかけない」、研究者の教育には「物事の本質を見極めること」伝えてほしい、学生が夢を持つよう見守ってほしい、「自分の夢を一生かけて果たしていく」という情熱と根性を先生の研究にかける熱意と背中で学生に植え付けてほしい、静岡理工科大学に在学中に自分を見つめ、自分を見つける機会を作ってほしい。
イノベーション人材を育成し、改革を止めないで進めていく。
『 施設見学 』
参加者を4つのグループに分けて、施設見学を実施。静岡デザイン専門学校及び静岡理工科大学情報学部関連施設を見学。